学童保育所のトイレを男女別に

建交労・八王子学童保育分会

 八王子市内の学童保育所は85箇所(2019年度)あります。20箇所のトイレは男女別になっていません。

 トイレの入り口をあけたら、男の子が小便器でおしっこをしていた。そんな姿を見て、「ちょっと待とう」と考える女子もいます。また、その逆もあるでしょう。

 小学校高学年まで受け入れることが前提となった学童保育所です。子どもたちが気兼ねなく用がたせる環境を整えるべく、早急な改善を求めています。

小学校では

文部科学省の小学校整備指針

 小学校のトイレは入り口段階から男女が区別されています。自治体は学校を建設する際、この学校整備指針をもとに建設しています。
小学校整備指針第5章の2には「便所」に関しての指針が記載されており、その文言は下記のとおりです。

文部科学省  小学校整備指針 平成22年
第5 共通空間
2 便所
(1) 児童の分布の状況及び動線を考慮し、児童が利用しやすい位置に、男女別に計画することが重要である。
また、障害のある児童,教職員及び学校開放時の高齢者,障害者等の利用に配慮した便所を計画することが重要である。
(2) 低学年のための普通教室,特別支援学級,保健室等に近接した位置にもそれぞれ計画することが望ましい。
(3) 教職員用や外来者用の便所は,児童用とは別に、適切な位置に計画することが重要である。また、学校給食従事員の便所は、専用のものを計画することが重要である。

 小学校整備指針には“男女別に計画することが重要である”としか述べていませんが、圧倒的多くは入り口段階から区別されています。このことは「男女別に計画する」という語句を、イメージし具体的に設置したとき、入り口段階からの区別を当然としているからに他なりません。

働くものの世界は(職員) 労働安全衛生法

 事業所では労働安全衛生法という法律があって、トイレは男女別にしなければなりません。

事務所衛生基準規則 第17条 (便所)

第17条 (便所)
事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。
1. 男性用と女性用を区別すること。
2. 男性用大便所の便房の数は、同時に就業する男性労働者60人以内ごとに1個以上とすること。
3. 男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者30人以内ごとに1個以上とすること。
4. 女性用便所の便房の数は、同時に就業する女性労働者20人以内ごとに1個以上とすること。
5. 便池は、汚物が土中に浸透しない構造とすること。
6. 流出する清浄な水を十分に供給する手洗い設備を設けること。
7. 事業者は、便所を清潔に保ち、汚物を適当に処理しなければならない。
(根 23)
同法 解釈例規
1. 本条第1項第2号および第4号の「便房」とは、便器(男子用の小便器を除く。)のある場所をいうこと。
2. 本条第1項第3号の「箇所数」とは、同時に使用できる箇所の数をいうこと。
(昭和46・8・23 基発第597号)

 男女の区別 は、便房 ではなく、便所 で区別しなければなりません。つまり、入り口で男女が区別されていなければなりません。

小学校、学童保育所 図面からして違う

下の図面は、同一小学校の図面です。学童保育所も校舎の一部として設計されたものです。設計時からして小学校とは違うのです。

 

子どもだから?

 学童保育所は乳幼児保育と違って、特別な事情がない限り、排泄に関して職員は関与しません。ですから配慮する構造は必要としていません。

 重要なことは、子どもたちの成長・発達段階において、性の意識、自己の意識が芽生える時期だという事です。
「性の違いの意識」「恥ずかしい」とかの意識。

だからドアをあけて、その姿を見て、その子なりの行動をするのです。

 でも、それは大人から見て、「ほほえましい」という事でかたずけられるのでしょうか。

職員に対しては改善されてきていますが

 平成25年4月、組合は、市内の学童保育所の20か所あまりが労働安全衛生法違反であることを指摘し、市はそのことを認め、是正すべく組合と交渉してきました。

 指摘後の平成25年4月以降に新設された学童保育所は、児童のトイレが入り口から男女別になっています。

既存の施設で法に抵触している施設は、大きく次の4つの方法で是正されます。

①だれでもトイレが設置されているところは、当面、そのトイレを利用する。
②施設そのものを増築する計画がある箇所については、増築時に新たなトイレを設置する。
③トイレを増築することが可能な施設は、増築する。
④そうでない施設は、移転によって是正する。

 しかし、労働安衛生法が適用されるのは職員です。よって、「だれでもトイレ」を利用することにより是正した施設については、子どもたちは変わらないのです。

児童のトイレも男女別に  早急に改善を!

 なにか難しい話をしたいのではないのです。諸外国にはいろいろなトイレがあるでしょう。

 でも、この国は公共施設のトイレは男女別に設計するのです。学童保育所は公共施設です。

 学童保育所のトイレも「男女別」に設計し、既存のトイレを男女別に改修することを求めます。