「無期転換」逃れ  宇都宮地裁で勝訴

宇都宮市外郭団体雇止め事件

宇都宮市の出資する公益財団法人「グリーントラストうつのみや」が非常勤職員の女性の5年無期雇用転換権が発生する直前に雇止めにした事件で、栃木県一般労働組合(とちぎ労組・栃木県労連加盟)は女性組合員の雇止め撤回・無期換実現を求めて裁判でたたかい、6月に宇都宮地裁で勝訴しました。

グリーントラストうつのみやは、里山ボランティア活動の支援などを行っていて、宇都宮市役所景観みどり課の中にあります。人員構成は市役所職員との兼務3人と、非常勤職員が3人ほど。非常勤職員は市役所の任用基準によって1年契約で雇用され、賃金の財源は市の補助金です。原告の女性は201年11月に働きはじめ、毎年数分の話し合いで契約更新が決まっていました。

ところが2018年1月、契約更新を申し込むと法人は拒否し、2018年3月31日で雇止めにすると通知してきました。「5年(無期転換)ルールが4月1日から実施されます」「(市役所)人事課の指導があって契約は更新できない」「これ以上長期雇用になると、いろいろな問題になりかねない」という説明でした。女性はとちぎ労組に加入し団体交渉を行いましたが、法人は雇止めを撤回に応じなかったため、無期転換を骨抜きにする雇止めは不当として提訴しました。

宇都宮市が主導

判決は、「原告は、基幹業務を含め精通を深め、信頼を得ていた」「主務者として業務遂行を差配していた」と重要な仕事を任されていたことを指摘。契約期間を区切っているのは「雇止めを容易にするだけの名目的なものになりつつあった」と認定し、非常勤職員には、雇用継続の期待権があると判断しました。

法人の雇止めについて「宇都宮市からの指導をそのまま受け入れ、雇止めを実行した」と市当局が主導したものだとしたうえで、「雇止めを回避する努力はもとより、雇止め者として選定することや、その手続きの妥当性について検討した形跡は全くない」と認定。原告の女性の契約更新と無期転換の申し込みが成立していると判断しました。

法人側は東京高裁に控訴していますが、とちぎ労組は「無期転換をたたかっている全国の仲間を励ます判決になりました。職場復帰を勝ち取るために頑張ります」控訴審もたたかう決意を表明していまさす。